糖尿病の早期発見、早期治療
 糖尿病の患者さんには糖尿病に特有な網膜症、腎症、神経障害などの細小血管障害と心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化を基盤とした合併症が出現します。細小血管障害は高血糖が長期間持続すると発症、進展しやすく、それに対し動脈硬化は高血糖のみならず高血圧、高脂血症、肥満などがリスクとなります。心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患は糖尿病にはまだ至っていない境界型(糖尿病予備軍)の人でも正常者に比べると2〜3倍多いという成績が得られています。そのため血糖値に関して言えば、可能な限り正常値に近付ける必要があります。つまり、血糖値が少しでも正常値を超えている人は厳重な管理が必要な訳です。
 
 次のような方は必ず糖尿病専門医を受診して下さい。
・身内に糖尿病の人がおられ、ご自身も肥満が気になっている方
・最近、よく咽が渇き、飲水が多く、夜間の排尿が増えてきた方
・検診で尿に糖が出ていると言われた方
・血糖値が少しでも高いと言われた方
・以前に糖尿病あるいは糖尿病の疑いがあると言われたが、その後放置している方
・治療中断の方

 市民検診、ドック検診、職場検診などは必ず受診して下さい。ただ受診するだけではなく、その結果を必ずよく見て下さい。よく「前回と同じだ」といって異常所見があるにも拘わらず放置している人がおられます。とくに肥満、高血圧、高脂血症、高血糖などを放置しておくと動脈硬化が音もなく進行して行きます。これらの所謂生活習慣病には、まず食習慣の改善が必要です。
 
 最近は健康食ブームで非常に多数の商品がマスコミなどを通じて紹介、販売されています。しかしその多くは何の効果もないか、あっても極めて軽度であり、針小棒大に宣伝されています。食事療法に王道はありません。食べるだけ食べて痩せることは不可能です。宣伝に乗せられて高いお金を払わずに、地道に努力をして下さい。また、他人に健康食品を勧めるのだけは止めて下さい。